ろう付けとは

BRAZING

ろう付加工とは BRAZING

金属部品や製品の表面にろう(ろうはろう付けと呼ばれる金属溶接の際に使用される合金です)を塗布し、それを加熱して溶かします。
この溶けたろうが金属部品の表面に均一に広がり、冷却後に金属部品の表面を保護する薄い膜を形成します。
ろう付け加工は、金属部品の耐食性や耐摩耗性を向上させることができるため、さまざまな産業分野で使用されています。
特に、電子機器や自動車部品、航空機部品などの製造において一般的に使用されています。

ろう付加工のメリット・デメリット


ろう付けのメリット
  • 母材をほとんど溶融することなく、薄板や精密部品の接合が可能
  • ろう材の浸透により複雑な形状の部品や、多数箇所を接合する部品の同時接合が可能
  • ろうと母材の融点が異なるので、再ろう付けや取り外しが可能
  • 最適接合条件下であれば、母材同等かそれ以下の接合強度を得ることができる。

ろう付けのデメメリット
  • 加熱を伴う作業のため母材の熱影響は避けられない。
  • 接合部にはろう材・母材という異種材料界面が存在するため、継手の性質に若干影響を及ぼす。

フラックスによる酸化被膜の除去

ろう付け加工で加熱の際に接合部の母材表面が酸化し、溶融ろう材のぬれが阻害されるため酸化被膜除去のためにフラックスが必要となります。フラックスとは、加熱されて溶融されることにより金属表面に形成された酸化被膜を分解し、ろう材の流れを助ける働きがある化学薬品です。

ろう付け加工後に残留したフラックスは十分に洗浄する必要があります。フラックスは腐食性であり、接合部の劣化を引き起こす場合があります。50℃以上のお湯に浸すことで比較的簡単に除去することができます。

ろう付加工で使用する銀ろう材

※DIA-545 JIS規格 BAg-7
・ベースとなる材料(Ag=銀・Cu=銅・Zn=亜鉛・Sn=錫)
・ろう付け温度(650℃〜760)
・汎用性が高く、アルミニウム合金・マグネシウム合金以外の全ての金属材料に利用可能
・ただし、銀を含有しているため高価
・カドミウムを含まれない。
※BRAZE505 JIS規格 BAg-24
・ベースとなる材料(Ag:銀・Cu:銅・Zn:亜鉛、Ni:ニッケル)
・ろう付け温度(705℃〜800℃)
・カドミウムは含まれていない。

キリンス処理とは

科学研磨の一種で、銅及び真鍮の錆や黒ずみを落とすと同時に、製品に製品に光沢を出す研磨法のことです。

キリンス処理の特徴

・熱処理した銅や真鍮は、母体表面が酸化被膜や不純物に覆われています。そのためキリンス処理を施すことによって綺麗な光沢表面になります。
さらに変色防止の処理を施しますので、キリンス処理で得られた銅や真鍮の光沢は維持されます。また、メッキ前の予備工程にキリンス処理を加えますと、メッキの密着性は強まり製品の仕上がりが向上します。

環境対策

硫酸や硝酸などの酸溶液を使用する場合は、各種法令の規制対象となっており、その為弊社では中和処理装置を設備しており、環境に配慮した排水処理を行っております。

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